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 さいごの色町 飛田 感想

「さいごの色町 飛田」 

井上理津子 筑摩書房 

さいごのいろまち とびた と読む。
大阪市は西成区にいまだなお遊郭の名残を残し続けているという色町だそうな。

内容は主に実際に飛田や周辺に住んでいる方や経営者・従業員に対するインタビューからなるノンフィクションである。





所謂性風俗の類なんて疎くというか怖くて近寄ってない私からするとこの本は面白いものであった。
この町には時代小説くらいでしか見ない、格子に女を置いて寄ってきた男を曳く「おばちゃん」なんて風景が今でもあるそうである。

飛田に通った人や実際に致すコトを始めとして、実際に飛田で生活する人たちに著者が聴きだした生っぽいエピソードや歴史などは興味深いものであった。
もちろん参考資料や確たる歴史的事実から引っ張る話もあるんだが、メインは実際の生活者のインタビューで構成されているので読みやすいことは読みやすい。
内容的には今でもそんなこと平気でやってんだなー、今も昔も苦界なんて言われる世界は変わりもしないんだなあと傍観者としてはのんきに読み進められた。

著者は女性であるがこの本の中でいえば売春の是非やら何やらというより、今ある「飛田」という町がどういう所か・どう成り立ってきたか・どんな人たちがどういう思いをここに持っているのか を書いている。

あとがきにもあるが、今現在もまた少し様相を変えながらこの「飛田」は在りつづけているとか。
「飛田」という町に(この本だけを読んで)感じるところとしては、そりゃ無い方が本当はいいんだろうが現実は是も非もなくこういう所はあるだろうしややもすれば自分も行くことになるかもしれないなーと(色んな意味で)。
やっぱり怖くてとても行く気はしないけれど、それでも成り立つだけの歴史や文化・秩序を持った町は確かに惹きつけられるだけの魅力はあるのだなあと思いました。


ネットで書かれている書評などを見るに、もうひとつ「食い足りない」「煮え切らない」みたいな後一歩なにかが欲しかったというのが有りますね。
確かにこれは私も感じたところで、内容からいえば難しいところでしょうが作者の思いがあってもよかったかなあと。   
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